映画『Family And War』がカンヌ国際映画祭に決定!
2025年のカンヌ国際映画祭のショートフィルムコーナーにて、恵水流生監督の最新作『Family And War』が上映されることが決まりました。この短編映画は、身近な家族の口論と戦場の兵士たちの葛藤を重ね合わせ、争いの根源に迫ります。
争いの本質を探る短編映画
『Family And War』は、「なぜ私たちは争うのか?」という問いを根底においています。戦争が世界のどこかで繰り返される中、実際に我々が直面する「争い」という現象は、遠くの話ではなく、私たちの近くに潜んでいるかもしれません。本作は、国や民族という大きな対立を描くのではなく、「家族」というもっと身近で親しい関係の中にこそ、その原点があるのではないかと問いかけます。
観る者にとって、相手を理解したいと願いながらも、かえって傷つけ合ってしまう人間の心理を丁寧に描写。映画は、静かにその可能性を探ります。
美しい映像美とリアリティの融合
本作の撮影は神奈川県小田原の森の奥深くで行われ、16mmフィルムを用いることで、ざらついた質感と詩的な映像美が生まれ、リアルと幻想の境界を巧みに表現しています。銃声と水音が響く静寂の中で、朝の光が森に差し込み、観る者の心に強い印象を与えます。
伊藤慶徳が主演、実力派キャストの魅力
主演を務めるのは、実力派俳優の伊藤慶徳さんです。彼は、さまざまな作品で幅広い役柄を演じ分けてきたことで知られています。『Family And War』では、その表現力と熱い想いが、ストーリーをさらに引き立てています。最近では映画『沈黙の艦隊』や『命の満ち欠け』への出演が注目されています。
荘厳な物語の背景
物語の舞台は、森の中の川辺で向き合う兵士たち。遠くから見つめる少年ヤマトの視点を通して描かれるこの映画は、銃声と沈黙の中で彼が何を感じ、何を思うのか、観る者に深く考える機会を与えます。「憎しみ」が愛と共存する場面や、戦士たちの運命がどう展開するのか、最後まで目が離せません。
上映情報と監督コメント
映画は14分間の短編で、製作会社はemir heart inc.。恵水流生監督は、「この映画は、“わかりあえなさ”と世界の争いがどのように繋がっているのかを描いています。身近なところから生まれる争いに思いを巡らせ、痛みと希望の間で歩く作品です」と語っています。
お問い合わせや取材依頼は、emir heart inc.(小雪)まで。詳細は公式ウェブサイトやInstagramでご確認ください。映画がカンヌ国際映画祭でどのような反響を呼ぶのか、楽しみにしたいですね。